レナは百番町に住むお嬢様女子校S学院の生徒で、実は妖魔を退治するセーラーガールの一人で火星を守護星に持つセーラーアリス。
そんなある日、妖魔テクニークが女性を襲っている所に遭遇。
アリスは圧倒的な強さでテクニークを追いつめるが、毒霧を吹かれ取り逃がしてしまう。
テクニークは性技のテクニックをパワーアップさせるために、剣道家、芸術家、料理人を襲い、そのスキルを吸収してアリスと再戦し、バージョンアップした性のテクニックを駆使しアリスを骨抜きにしていく。
アリスはテクニークの超絶性技によって抵抗できなくなりついにテクニシャン魔人の性下僕に・・・。
妖艶な女性幹部。ヒロインの感情やエロティシズムを官能的に評価する。
冷静沈着な分析官。作品の構造や技術的側面を科学的に解説する。
ドクター、今回の分析対象は『ヒロイン悶絶テクニシャン魔人 美少女戦士セーラーアリス』（GHLS-21）ね。GIGA公式の平均評価は5点満点中3.80。決して低くはないけれど、手放しで絶賛されているわけでもない。この数字、とてもそそられるわ。
その通りだ、マダム。3.80という評価は、明確な長所と、それを上回るかもしれない短所が混在していることを示唆している。我々の任務は、この評価の背景にある要因を特定し、客観的に分析することだ。
まず、本作の評価を二分する最大の要因は、キャスティングにある。敵であるテクニシャン魔人自体は問題ない。しかし、彼に人質に取られる女性役を、キャスティングの都合上、男性が演じている。この一点が、シリアスな陵辱劇を期待する層に「ギャグ」「チープ」という印象を与え、深刻な没入感の阻害を引き起こしている。
まるで、高級なフルコースの途中で、突然紙皿が出てきたようなものね。ヒロインが絶望的な状況に追い込まれているというのに、その隣で起きているアンバランスな光景が、緊張感をすべて台無しにしてしまう。意図せざるユーモア、とでも言うのかしら。でも、そのせいで泉りおんさんの熱演が、どこか滑稽に見えてしまうのは、あまりにもったいないわ。
衣装に目を向けると、本作はセーラー戦士と巫女という二つの人気属性を取り入れているわ。ただし、巫女装束の登場シーンは限定的で、メインはセーラー戦士の衣装よ。それでも、この二つの属性を一つの作品で味わえるのは、ファンにとって魅力的なポイントね。
合理的な分析だ。衣装を前後半で完全に切り替える構成は、視聴者を飽きさせないための有効な戦略と言える。データ上も、巫女とセーラー戦士は、ヒロインの属性として極めて高い人気を誇る。この二つの衣装の存在が、作品の評価を3.80まで引き上げている重要な要素であることは間違いない。
しかし、問題は続く。「テクニシャン魔人」というタイトルにもかかわらず、彼の攻撃は技巧的とは言い難い。ユーザーレビューでも「テクニシャンではない」という批判が散見される。さらに、クライマックスシーンで画面が暗転するという編集上のミスは、視聴体験を著しく損なう致命的な欠陥だ。
「テクニシャン」を名乗るのなら、ヒロインの体の隅々まで知り尽くし、絶頂のオーケストラを奏でてみせてほしかったわ。それがないのなら、ただの「暴漢」よ。そして、最高の瞬間に画面が暗転するなんて、言語道断。これでは、泉りおんさんが流した涙も汗も、すべて無駄になってしまう。
総論として、『ヒロイン悶絶テクニシャン魔人 美少女戦士セーラーアリス』は、泉りおんという輝かしい原石と、巫女・セーラー戦士という魅力的な衣装を持ちながら、キャスティングの不備、期待外れの演出、そして技術的欠陥という泥にまみれた作品だ。平均評価3.80は、この泥の中から原石の輝きを見出そうとした視聴者の、苦闘の結果と言えるだろう。
まさに「惜しい」という言葉がぴったりの作品ね。泉りおんさんのファン、そしてB級映画の「ツッコミどころ」を愛せる好事家にとっては、忘れられない一本になるかもしれない。でも、完成された陵辱の美学を求める方には、残念ながらお勧めできないわ。この3.80という数字を信じるか信じないか、それはあなた次第よ。
